ここ最近では本はもちろんのこと、インターネットの発達により、より容易に調べることが可能になってきている。しかしながら、調べて終わりというわけではなく、調べて行く中で「その情報に信憑性があるのか」と言うことも裏付けを行っていく必要がある。
日常的に調べることであれば、それ程行わないにしても、研究論文を書く、問題解決を行っていく上で資料をつくる際には「調べる」ことは嫌でも行っていかなければならない。また裏付けを行うために文献を調べたり、リスクヘッジを行ったりするなど、やることは多岐にわたる。本書はその「調べる」ことにフォーカスを当てて、どのように調べたらよいか、そしてその調べたデータをどのようにしてアウトプットしていくべきかを取り上げている。
第1章「調べるということ」
世の中の概念・技術は多様化、そして進化をしていく。そのためだんだんと複雑になってきており、問題や課題も数多くある。それらを一つ一つ解決、解明して行くにあたり、「調べる」ことが必要であるが、それは文献などで調べることもあれば、実際に調査を行う「フィールドワーク」もある。
第2章「文献や資料を調べる」
論文やレポートを作成する際には必ずといってもいいほど「参考文献」が存在する。その文献を調べるにあたり、既存の書籍はもちろんのこと新聞記事、さらには雑誌記事などもある。ここ最近ではインターネットのHPも参考文献として取り上げる所もあるのだが、主観的に書かれている事が多くあるため、たいがいは書籍などの紙媒体で用いられることがほとんどである。
第3章「フィールドワークをする」
問題に対する情報収集のためには資料ばかりではなく、実際に足を運びインタビューを行う、あるいは様々な人にアンケートを行い、その結果をもとにして、統計的に割り出すと言った「フィールドワーク」を行うケースもある。ではどのようにして行っていくか、手法は様々であるのだが、聞き取り調査からアンケート、そして調査を行って行くにあたってのルール・マナーなどを取り上げている。
第4章「リスクを調べる」
調査を行っていくこともあれば、文献を調べて論文やレポートをつくる。それらの行動には必ずといってもいいほど「リスク」が生じる。では、そのリスクに対していかにして回避、あるいはヘッジ(分散)を行っていくのか、そのことについて取り上げている。
第5章「データ整理からアウトプットへ」
集めた情報からいかにして整理し、アウトプットとして論文やレポートに落とし込んで行くかを取り上げている。ここ最近ではデータ収集や整理のツールも新しい者が出てきており、本章でも新しいツールや整理法などがある。
本書は特に大学生になった方々であれば是非読んだ方が良い。なぜかというと、最近は新型コロナウイルスの影響により講義そのものがオンライン化しているが、レポートの提出が求められる講義も少なからずある。その中でどのようにしてレポートを書けばよいのか、また論文を書く際の発表資料をいかにして書き、なおかつ情報収集を行っていけばよいか、その指針と基礎を磨くための格好の一冊だからである。
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