小説

ミステリー

ぬるくゆるやかに流れる黒い川

本書の表紙を見るにあたり、タイトル・装丁を見てもおどろおどろしさ満載であり、なおかつミステリーと言えるような作品のイメージがした。実際に本書の内容はその表紙のおどろおどろしさを裏切ることはなかった。 しかも本書のタイトルにも物語の核心に近い...
時代

鬼憑き十兵衛

父の仇を討つために自ら鬼が取り憑いたように復讐の旅と闘いを行っていった。その道中で出会った僧、実は本物の「鬼」だった。 本書はファンタジー伝奇小説なのだが、実際に観てみると時代小説の雰囲気がして成らない。しかも本書の舞台の雰囲気からして戦国...
SF

ブラックシープ・キーパー

「羊飼い」と呼ばれている異能力者たちとの戦いであったのだが、物語の舞台は札幌とかなり身近な場所であるが、あくまで「近未来の札幌」を描いている。 近未来というとSFの要素を持っているのだが、その中でも人間としての「愛」が描かれている。もっとも...
スポンサーリンク
ミステリー

無実の君が裁かれる理由

「冤罪」と言うと様々であるのだが、数年、ケースによっては数十年経つ事例もあり、冤罪が認められることなく、失意のまま逝去したケースも少なくない。 冤罪はなぜ生まれるのか、その原理には証拠や記憶、自白などハッキリとしていないものでも証拠として上...
書評

ミート・ザ・ジャンパーズ!

「青春」と言う言葉は若い人の特権ではなく、中年だけでなく、高齢者もまた青春にひた走る方々もいる。とはいえど青春に走るなかでも体力が必要とされることがあり、その体力について行けないようなことも往々にしてあるのかもしれない。 そこで本書である。...
書評

ラッコの家

淡々と流れる時のなかで、ラッコの親子が漂っている姿を連想してしまう。本書はとある高齢者の女性が自らの空想におびえながら、生きるという一冊である。 しかし、なぜラッコになったのかというのが面白く、冒頭に述べた意味ではなく、娘の名前をメールで書...
書評

ぼくの死体をよろしくたのむ

本書は短編集なのだが、ある種のつながりを持っているようでいてならない。その繋がりの多くは「動物」と言える。しかしどのような動物かというと、ありとあらゆる動物が入り交じっており、なおかつその動物と人間との関係がそれぞれの短編によって異なってい...
ミステリー

ウェンディのあやまち

3人の女たちの物語が同時進行で進んでいき、ある事件をきっかけに3つの同時進行の線が1本に交わると言う物語である。その3人の境遇は全くと言ってもいいほど異なっており、その異なっているなかには、とある「関係」が築かれているという。 その事件の真...
書評

オブジェクタム

「オブジェクト(object)」は簡単に言うと「物体」や「目的」など様々な意味で捉えられる。プログラミングを行っている方々であれば耳が痛いほど聞く言葉なのかもしれない。 では本書のタイトルと表題作であるのだが、造語であることは分かるのだがな...
書評

人喰観音

本書のタイトルからしておぞましさが全開である。もっとも登場人物も外面は「観音様」のごとく人間離れした美しさを持っていた。しかしその内面は、人倫を完全に踏み外した行為を行うと言うものである。 もちろんその行為自体もタイトル負けどころか、それ以...
スポンサーリンク